人は、人生の3分の1を眠って過ごすという話がある
80年の人生だったとして
平均9年をテレビやソーシャルメディアを見て過ごし
6年を家事に費やし
2.5年間身繕いをし、2.2年を通勤に費やすという
それなのに、私たちは
普段、あまり考えずにその時間をやりすごしている
先のことを考え続けて
一時間後のため、未来の幸せのため
週末の、ほんのいっときの楽しさのため
老後の、ほんの一瞬の安定のため
考えたり、予定を立てたり、不安になったり
そうすることで、私たちは
気づかないうちに、たくさんの時間を無駄にしている
先の幸せを考え続けることで
『これをしているときだけが楽しい』と思い込んでしまうことで
私たちの人生は、本当は
その限られた時間を
どれだけ幸せでいられたのかが大切だと思う
最後の瞬間がどれだけよかったかではなく
週末がどれだけ楽しかったかではなく
その瞬間瞬間を
どれだけ幸せに過ごせたかどうか
数年間もある通勤の時間を
「眠たいなぁ、仕事に行くの嫌だなぁ」と思って過ごしてしまったり
数十年もある仕事の時間を
「早く終わらせて遊びたい」と思ってしまったら
私たちは
人生のたくさんの時間を無駄にしてしまう
だって
遊びや休暇なんかの楽しい時間をどんなにたくさん作ったって
人生では身繕いをしないといけないし
通勤もしないといけない
そうしてがんばって迎えた週末が
思うように行かなくて、結局楽しくなかったなんていう経験も
きっとあると思う
本当は、どんな時間でも
意識することで
私たちはずっと幸せでいられると思う
駅員さんに感謝したり
いまあるものに感謝したり
健康に感謝したり
先のことを考えるのをやめて
いまこの瞬間を感じることで
丁寧に息を吸い込むことで
目の前の人の声に耳と心を傾けることで
そうして少しずつ
歯を磨きながらでも
友達との待ち合わせに向かいながらでも
「いま」を幸せに思えたら
私たちの人生には
暖かな優しい幸せな時間がたくさんできて
私たちは過去でもなく、未来でもなく
いましかないその瞬間を
ずっと幸せに生きられるようになる